人気ブログランキング | 話題のタグを見る

生きてるだけで精一杯な毎日なんですが、ダメですか?


by bluecat
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

大河ドラマ感想・・・諸行無常の響あり

壇ノ浦で平家が滅亡し、すっかり視聴意欲を失ってしまったようですが、実はいちおう、壇ノ浦後の放送も二回とも観ております。
しかし、「源平無常」の回は、前半はほとんどいままでのプチ総集編でしたし、後半は義経お得意の動物的勘で、海から引き上げられた平家の女人たちの様子から、生き残った親王を帝と疑う・・・という図式。これがその次の回のテーマなわけで、これがタイトルの「平家最後の秘密」ってことなのでしょうが、これはいかがなものか・・・orzもうドラマの中で帝の取替えは実際にしてしまったのだし、何をいまさらと思いました。

「源平無常」のタイトルも、製作者側としては心情的には「源平無情」にしたかったのかな、とも思いました。世の中は絶えず変わっていく、栄華を極めた平家も滅んで今では見るも無残(宗盛の「総大将は知盛だ」には苦笑しました)、世に常無し、という仏教観をあらわすコトバですので、安易に使ってもらいたくないなと私は思いました。むしろ、「平家最後の秘密」のほうを「源平無常」に置き換えたほうが、スッキリしたかもしれません。


「平家最後の秘密」の回は、平家の秘密よりも、兄の鎌倉殿との溝がますます深まっていく様子のほうがむしろよく描かれていたように思います。
義経の言動はすべて逆効果を生み続けてしまいます。そしてそれを皆肯定してしまう郎党たち・・・。
つくづく思うのは、義経には残念ながら、彼に意見する参謀のような人物が郎党の中に居なかったこと、これが義経が滅ぼされた最大の理由だと思います。
愚鈍な将でも、その人物を慕う優れた参謀が居れば、天下はとれるものです。


ドラマとしては、突っ込むどころか、もうお話としてかなり破綻してきたようです(^_^;)
建礼門院が守貞親王を手元に置いて育てるというのはあまりにも不自然ですし、その乳母である治部卿局(知盛の未亡人)までが出家してしまうという不手際。
迷走「義経」はこのまま走り続け、どこにたどり着くのでしょうか。
by bluecat | 2005-09-24 09:47 | 歴史と文学つれづれ